恋愛体質と依存体質のちがい

月曜日(出会いと関係づくり)

はじめに

私は前に友達からは恋愛体質だねと言われるのに自分ではもしかして依存っぽいのかなとモヤモヤしていた時期がありました。

相手がいると毎日が楽しくなるでも連絡が少し減るだけで不安でいっぱいになる

これはただの恋なのかそれとも心がしがみついているだけなのか自分でもよく分からなくなっていたのです。

その後、恋愛や愛着、愛情依存についての研究を読む中で

・健康な意味での恋愛体質
・しんどさにつながりやすい依存体質

には、はっきりしたちがいがあると分かってきました。

この記事では

・恋愛体質とはどんな状態か
・依存体質とは何がちがうのか
・依存寄りになっているとき、どう整えていけばいいのか

を、できるだけやさしい言葉でまとめます。

自分はダメだと決めつける前に一度、科学と心理学の視点から自分の恋のクセを一緒に見直してみましょう。

恋愛体質とはどんな状態か

まずは、よく言われる恋愛体質についてです。

恋愛体質という言葉には、はっきりした医学的な定義はありません。
ここでは

・恋をすると前向きになりやすい
・相手の存在が、日々のやる気やがんばる力につながりやすい

といった状態として考えてみます。

脳の研究では、恋の始まりの時期には

・報酬に関わる部分
・やる気や集中に関わる部分

が強く働くことが分かっています。

その結果

・相手のことを考えると元気が出る
・仕事や勉強をがんばろうと思える
・相手を大事にしたいから、自分も成長したくなる

といったプラスの変化が起こりやすくなります。

最近のまとめ研究でもロマンチックな愛は、依存のような脳のしくみを使いつつもお互いに尊重し合えている場合には

・成長
・長期的な絆
・安定した幸福感

につながりやすい、という報告が増えています。

ここが、恋愛体質の大きなポイントです。

・相手がいるほど、自分の生活や心が育っていく
・付き合っている自分の方が、付き合っていない時より健康でいられる

この状態なら、恋愛体質はむしろ力になります。

依存体質とはどんな状態か

では、依存体質とは何でしょうか。

最近の研究ではラブアディクションという言葉で、恋愛への依存が研究されています。

ラブアディクションは

・恋人や好きな人がいないと、自分の価値を感じられない
・関係がうまくいっていなくても、手放すことがとても怖い
・心や生活に悪い影響が出ているのに、やめられない

といった状態を指します。

別の研究では、こうした愛情依存が

・愛着不安
・自己肯定感の低さ

と強く関係していることも分かっています。

さらに、恋愛ではなく相手そのものにしがみついてしまう状態は共依存という形で研究されています。

共依存の研究では

・相手を助けることに自分の価値を感じてしまう
・自分の気持ちや体調より、相手の問題を優先してしまう
・つらくても離れられない関係が続きやすい

といった特徴が報告されています。

私自身を振り返っても

・嫌われたくなくて、無理なお願いを断れない
・相手が落ち込むと、自分が何とかしないとと背負い込む

そんな時期がありました。
このころの私は、恋をしていたというより自分の価値を、相手に預けてしまっていたのだと思います。

恋愛体質と依存体質を分ける3つのポイント

恋愛体質と依存体質は、とても似て見えることがあります。
どちらも

・相手のことをよく考える
・会えるととてもうれしい

という点では同じだからです。

ここでは、研究と実感の両方から見て違いを見分けるためのポイントを3つに絞ってみます。

①自分の中心が「相手」か「自分の価値観」か

恋愛体質に近い状態では

・相手を好きな気持ちは大事
・でも、人生の中心は自分の価値観や生活

というバランスがとれています。

一方、依存体質に近づくと

・相手の機嫌
・連絡の頻度
・一緒にいるかどうか

によって、その日の自分の価値や気分が大きく揺れます。

最近のネットワーク分析の研究でも愛着の不安が高い人ほど相手へのしがみつきや、恋愛依存のパターンが強くなるという関係が報告されています。

チェックの目安としては、

・相手に会えない日でも、自分の時間をそれなりに楽しめるか
・相手の反応が悪い日でも、自分の価値までゼロだとは感じないか

をゆっくり振り返ってみると、ヒントになります。

②1人の時間をどう感じているか

恋愛体質の人も、寂しさを感じることはもちろんあります。
それでも

・1人の時間は1人で楽しめる
・恋愛以外にも、自分を支えてくれるものがいくつかある

という状態であれば、心の土台は比較的安定しています。

一方、依存体質が強くなると、

・1人の時間が、耐えられないほど不安になる
・誰かと付き合っていないと、自分の存在価値が感じられない

という感覚が強くなります。

共依存に関する最近の研究でも自分自身のケアや楽しみが少ないほど人間関係への依存度が高まり、心の負担も増えやすいと言われています。

私は、仕事や趣味が忙しい時期ほど恋愛に対してのしがみつきが弱まり落ち着いた関係を築きやすかったと感じています。

恋愛以外にも、自分を支えてくれる柱がいくつかあるかどうか。これも大きな見分けポイントです。

③問題が起きた時の反応

どんなカップルにも、すれ違いやケンカは起こります。
その時の反応にも、恋愛体質と依存体質の違いが表れます。

恋愛体質に近い場合は

・不安になっても、相手と話し合おうとする
・必要なら時間をおいて、落ち着いてから向き合える

といった行動がとりやすくなります。

一方、依存体質が強い場合は

・不安を抑えられず、何度も連絡してしまう
・逆に、傷つきたくなくて急に相手を切ろうとする
・相手を試すような行動をしてしまう

といった、極端な反応が増えやすくなります。

自分を責めるためではなく

・不安をどう扱っているのか
・そのやり方で、自分がますますしんどくなっていないか

を静かに振り返ってみることが次のステップへの手がかりになります。

依存体質から健康な恋愛体質に近づくために

もし今、この記事を読みながらちょっと自分は依存寄りかもしれないなと感じていても、それだけで落ち込む必要はありません。

最近の研究では

・愛着や依存のパターンも
・自己理解や周りの支え
・自分への思いやり

によって、少しずつ変化していくことが示されています。

ここでは、今日からできる小さなステップを3つ紹介します。

①自分への言葉を少しだけ優しくする

自分への思いやりをセルフコンパッションと呼びます。
最近の研究では

・自分に優しくできる人ほど
 恋愛関係の満足度が高くなりやすい
・パートナーにとっても、その影響はプラスになる

といった結果が多く報告されています。

具体的には、次のような言葉を心の中でそっと使ってみることから始めます。

・今、不安になっているだけだな
・それだけ相手を大事に思っているんだな
・うまくできない日もある。それでも私には価値がある

私は、失敗した時にどうしていつもこうなんだと責める代わりにまずはここまでがんばった自分を一度認めるという習慣を少しずつ増やしていきました。
これだけでも、恋愛の場面での不安がほんの少し軽くなったと感じています。

②恋愛以外の支えを増やす

さきほども触れましたが恋愛以外にも支えがあるほど依存に傾きにくくなります。

例えば

・気軽に話せる友人との時間
・趣味や学びのコミュニティ
・仕事やボランティアなど、役割を持てる場所

などです。

私自身も、音楽や創作、発信の活動に力を入れるようになってから恋愛だけに心の重心がいきにくくなりました。

恋愛は人生の大事な一部ですが全部ではありません。
いくつかの柱を持つことでどの1つが揺れても、全体は倒れにくくなります。

③不安になった時のセルフチェック

最後に、不安でいっぱいになった時に使えるかんたんなセルフチェックをまとめます。

・今いちばん怖いのは、何が起こることだろう
・その怖さは、現実の出来事と心の想像、どちらが大きいだろう
・もし友達が同じことで悩んでいたら、自分はどんな声をかけてあげるだろう

この3つの問いは、カウンセリングや認知行動療法でもよく使われる視点に近いものです。

自分に同じ問いを投げかけてみることで

・頭の中のぐるぐる
・現実の問題

を少しだけ分けて考えやすくなります。

必要に応じて信頼できる専門家に相談することも自分と関係を守るための大切な選択肢です。

さいごに

私は長いあいだ恋愛体質なのか依存体質なのか自分でもよく分からずに、ぐるぐる悩んでいました。

今振り返ると

・相手を大切に思う気持ちそのものは悪くない
・苦しかったのは
 自分の価値を全部、相手に預けてしまっていたこと

だったのだと思います。

恋愛体質と依存体質の差は

相手をどれだけ好きかではなく自分をどれだけ大事にできているかの差に近いのかもしれません。

もし今あなたがちょっと依存寄りかもしれないなと感じていても、それはやさしさの裏返しでもあります。

それだけ人を大事にできる力があるということだからです。

そのやさしさの一部をすこしずつ自分にも向けてあげること。

それが、しんどい依存からあたたかい恋愛体質へと近づいていくいちばん現実的で、やさしい道だと私は思っています。

参考文献

・Fisher,H.(2016).Intense,Passionate,RomanticLove:ANaturalAddiction.
・Yang,Y.etal.(2024).Ametaanalysisofbrainactivationonromanticloveandaddiction.
・Gori,A.etal.(2023).LoveAddiction,AdultAttachmentPatternsandSelfEsteem.
・Cavalli,R.G.(2025).ConceptualizingLoveAddictionWithintheAttachmentFramework.
・Dineen,J.etal.(2024).Loveaddiction,traitimpulsivityandemotiondysregulation.
・Soares,A.S.(2025).TheExperienceofCodependencyinYoungAdultRomanticRelationships.
・Mikulincer,M.,&Shaver,P.R.(2016).AttachmentinAdulthood:Structure,Dynamics,andChange.
・Körner,R.etal.(2024).Iscaringforoneselfrelevanttohappyrelationshipfunctioning.

コメント

タイトルとURLをコピーしました