はじめに
私はずっと、恋愛したいのに足が前に出ない時期がありました。
アプリを入れてもなかなかいい出会いがない、合コンに誘われても何となく断ってしまう「私ってやる気がないのかな」「性格がダメなのかな」そうやって自分を責めてばかりいました。
でも心理学や脳科学の研究を読んでいくうちに分かったのは動けないのは怠けではなく心と脳の防衛反応だということでした。
ここでは最新の研究を参考にしながら恋愛したいのに動けない状態の正体と今日からできる小さな一歩を一緒に整理していきます。
あなたのペースで読んでください。今この文章を読んでいる時点でもう十分がんばっています。
恋愛に「動けない」のはサボりではない
恋愛したいのに動けない時多くの人はこんなふうに思いがちです。
・私は弱い
・度胸がない
・他の人みたいに頑張れない
でも研究ではそう決めつける必要はないと考えられています。
愛着研究やトラウマ研究では過去の人間関係で傷ついた経験があると心が次の傷を予測してブレーキをかけることが分かっています。
その結果
・新しい人間関係に入る前に強い不安が出る
・親密になりそうになると距離を取りたくなる
・良い人に出会っても「どうせうまくいかない」と感じる
といった反応が起こりやすくなります。
これは性格が悪いのでも意志が弱いのでもなく「これ以上傷つきたくない」とあなたを守ろうとする心の働きです。
私自身も過去の失敗した恋愛を思い出しては「また同じことになったらどうしよう」と考え誘いがあっても一歩が出ない時期がありました。
今振り返るとその時の私はサボっていたのではなくただ必死に自分を守っていたのだと思います。
まずやること①
自分を責めるのをやめる練習をする
動けない自分を責め続けると心のブレーキはもっと強くなります。
最近の研究では自分への思いやりセルフコンパッションが高い人ほど恋愛関係の満足度が高く不安も小さくなることが報告されています。
さらに2025年の研究ではセルフコンパッションが愛着不安や回避の悪影響を弱める可能性も指摘されています。
簡単に言うと自分に優しくできる人ほど恋愛での傷から回復しやすく関係も安定しやすいということです。
今日からできるセルフコンパッションの言葉
心の中で次のような言葉をかけてみてください。
・私は今怖さを感じているだけ
・動けないのはダメだからじゃなくまだ準備中なだけ
・少しずつでいいよくここまでがんばってきた
たとえば友だちが同じことで悩んでいたらあなたは絶対に「根性がないね」なんて言わないはずです。
その優しさを少しだけ自分にも向けてあげるイメージです。
私はこれを続けるうちに「動けない自分=悪い自分」ではなく「今は休憩中の自分」と思えるようになり恋愛のことを考えるだけで苦しくなる感じが少し薄れていきました。
まずやること②
小さな人間関係から「筋トレ」する
恋愛にいきなり飛び込もうとすると心も脳もびっくりして防衛反応が強く出ます。
そこでおすすめなのが恋愛ではない小さな関わりから慣らしていくことです。
最近の研究では短い会話や軽い挨拶などの小さな交流でも幸福感が上がり所属感が高まることが分かっています。
例えば次のような行動です。
・コンビニやカフェで「ありがとうございます」と目を見て言う
・仕事や学校で同じエレベーターになった人に軽く会釈する
・SNSでいいねや短いコメントを1つだけ返す
・家族や友だちに「最近どう?」と一言メッセージを送る
また何かをしてもらうだけでなく自分から小さな親切をすることも心の回復につながると報告されています。
・資料を運ぶのを手伝う
・ドアを押さえてあげる
・落ち込んでいそうな人に「大丈夫?」と声をかける
こうした日常の小さなやりとりが「人と関わるのもそこまで怖くないかも」という新しい経験として脳に少しずつ上書きされていきます。
私も恋愛からは距離を置いていた時期まずは「人と短く関わる」だけを目標にして過ごしました。
それだけでも心の中の「人は危険だ」という感覚が少しずつ「話してみても大丈夫かもしれない」に変わっていきました。
まずやること③
行動のゴールを「成功」ではなく「経験」にする
多くの人がやりがちなのが
・恋人を作る
・今月中に誰かとデートする
といった大きすぎるゴールをいきなり設定してしまうことです。
もちろん目標を持つこと自体は悪くありません。
ただ心がまだ防衛モードの時にハードルが高すぎる目標を立てるとプレッシャーが強くなりかえって何もできなくなってしまいます。
そこで役に立つのが行動活性化療法という考え方です。
2023年以降の研究でも小さな行動を積み重ねていく行動活性化が気分の落ち込みを改善し日常の活動量を増やすのに効果的だと報告されています。
ポイントは気分が乗ったら行動するではなく行動したら少し気分が動くという順番で考えることです。
恋愛バージョンの「行動活性化」の具体例
いきなり「デートに行く」を目標にするのではなくもっと手前のステップをゴールにしてみます。
例えば
・今日は恋愛アプリを開くだけでOK
・プロフィール文を1行だけ修正する
・検索だけして「こんな人がいるんだな」と眺めてみる
・信頼できる友だちに恋愛の不安を少しだけ話してみる
・街コンやイベント情報を調べて候補を1つだけメモする
どれも「うまくいくかどうか」はゴールにしません。
行動できたこと自体をポイントとして数えるイメージです。
私は以前「会ってみていい人だったら必ず次の約束を取り付けなきゃ」と自分にプレッシャーをかけていました。
その結果苦しさが増してかえって動けなくなることも多かったです。
今は「今日は1人と話せたから合格」「メッセージを1通返せたからOK」
というふうに行動のハードルをかなり下げて自分に丸をつけるようにしています。
すると不思議なことに結果に縛られなくなった分だけ心の負担が減り自然と人と会う回数も増えていきました。

まとめ
動けない自分を責めるところから抜け出す
ここまでの内容を簡単にまとめます。
・恋愛したいのに動けないのは心と脳が傷を避けようとする防衛反応でありサボりではない
・自分への思いやりセルフコンパッションが高い人ほど恋愛の不安が小さく関係も安定しやすい
・いきなり恋愛に飛び込むのではなく挨拶や短いメッセージなど小さな関わりから始めると人間関係への怖さが少しずつ和らぐ
・恋愛の行動目標は成功ではなく経験にする行動した自分に丸をつけていくことで心がゆっくり動き出す
さいごに
私は長い間
「動けない自分はダメだ」と思い込んでいました。
でも研究を学びながら自分の心を振り返るうちに恋愛が怖いのは弱さではなくそれだけ真剣に人を大事にしてきた証拠でもあるのだと少しずつ思えるようになりました。
今恋愛したいのに動けないと感じているならそれはあなたが怠けているからではありません。
・ちゃんと傷ついた経験がある
・それでも誰かを好きになりたい気持ちがまだ残っている
・だからこそ今は慎重になっている
その全部があなたの大事な一部です。
今日紹介したことはどれもいきなり人生を変えるような派手な方法ではありません。
それでも小さな優しい言葉を自分にかける短い挨拶を1回増やす行動できた自分に丸をつける
そんな一歩一歩がいつかあなたの心に「もう一度誰かを好きになってもいいかもしれない」という感覚を育ててくれます。
その日が来るまであなたのペースで少しずつで大丈夫です。
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